第38回高知県地場産業大賞において、当社のAI放馬自動検知システムが「高知県地場産業奨励賞」を受賞しました。
高知県地場産業大賞への応募やプレゼンテーション審査に携わった事業推進室の公文さんにインタビューしましたので、ご紹介します。

高知県地場産業大賞とは
高知県内で作り出された優れた地場産品や地場産業振興に貢献のあった活動を顕彰する賞です。(高知県地場産業大賞 公式サイトより

AI放馬自動検知システムとは

当社では高知県が実施する「高知県オープンイノベーションプラットフォームを活用した課題解決型産業創出に向けた取り組み」に参画しており、地域の課題解決に取り組んでいます。その中で、「競馬場における放馬の早期検知」の課題に取り組んでいました。
放馬とは、馬が何らかの原因で騎手や厩務員の手を離れ逸走することで、放馬により競馬場外へ脱走した馬が乗用車や人と衝突するような事故が発生する課題がありました。放馬が事故に発展すると、多額の賠償金やレース開催自粛等、競馬場の経営に与えるインパクトは計り知れず、競馬場では薬物等の「不正」に並ぶ2大課題として、放馬は非常に大きな課題になっています。当社では、馬にストレスを与えず放馬の検知を行えるよう、 不正防止のために取り付けれらていた監視カメラに着目し、この映像をAIが自動で判定し、放馬発見時には即座に関係者に通知するAI放馬自動検知システムの開発を行いました。
このシステムは、AIがカメラ映像から馬と人を検知し、馬の周囲に人がいない場合は”放馬の疑いがある”と判断し、通知を行います。
本システムは、日本初となる、AIによる放馬自動検知システムです。

応募や審査において意識したこと

競馬場における放馬の課題という言葉だけでは、危険性やリスク、また何故このシステムが必要なのか等について知っていただくことは難しいと思いました。そのため、最終審査のプレゼンテーションでは、放馬が事故に発展した際の危険性や、競馬場にとっての放馬課題の重大性やそのリスクについての説明を強く訴えました。
また、AI放馬自動検知システムは、モノとして現物を見せながらその良さをアピールすることができず、その点で苦労しました。システムについて分かりやすく説明できるよう動画等を活用しました。
また、高知県内の企業において、AI製品の開発ができるのは当社だけであること、また競馬場の課題だけでなく他業種での課題もAIを用いて解決できる可能性があることをアピールしました。高知県内でもDXやAIの導入に取り組んでいる企業が増えてきています。AI等の技術を持つ当社が、その道の先頭を走らなければいけないと考えています。

今後の展望

AI放馬自動検知システムは2023年4月より販売を開始しています。今回、高知県地場産業大賞奨励賞を受賞できましたので、その実績とともに今後は全国展開に力を入れていきたいと思います。
また、映像を用いたAIの物体検出技術は競馬場のみならず、他業種でも活用できる技術だと思います。業種問わず、ニーズや課題をヒアリングしながら技術展開をする上で、今回の受賞を有効的に活用していきたいと思います。

最後に

今回、高知県地場産業大賞 奨励賞を受賞し、大変嬉しく思います。
弊社は「放馬」課題を社会課題だと捉えており、本製品を通じて放馬事故を減らし、多くの競馬場関係者や地域住民の皆様の安心を支えていきたいと思います。

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