9月に新調されたJDCの認証システムと空調機器についてNSBPの前田さんにお話を伺いましたので、こちらでご紹介します。

認証システム

これまでサーバー室の入退室管理で静脈認証システムを使用していましたが、システムの老朽化に伴い、機器が新調されました。
今回採用されたのは虹彩認証システムで、目の虹彩により認証を行うシステムです。虹彩は人それぞれ異なり、生涯変化しないと言われており、遺伝的な影響がないため一卵性双生児であっても異なるそうです。

これまで使用していた静脈認証システムは、冬場と夏場で認証率が異なることがありました。また、肌を接触させて認証するため、認証しようとする個人の皮膚の状態等で左右されることがありました。
今回導入された虹彩認証システムは、メガネやコンタクトレンズを装着した状態でも認証が可能です。加えて、少し離れた位置から非接触での認証が可能となったため、近年流行している感染症の対策にも効果があると思います。
また、虹彩だけでなく指紋認証等の他の機能がついているため、虹彩での認証が難しい時や今後セキュリティレベルを向上させる必要がある時に、活用ができると考えています。

今回の取材では、特別に虹彩認証を体験させていただきました。
こちらのシステムでは、機械から少し離れた位置に立ち、画面に表示される枠に両目を入れる必要がありました。枠内に両目を入れるところに少し時間がかかりましたが、両目が認識されてから鍵が解除されるまでは速く、非接触で認証ができるため、重いものを運ぶ時や両手が塞がっている時にとても便利だと感じました。

空調設備

サーバー室に設置されている空調設備が老朽化に伴い、新調されました。
複数のサーバーが稼働すると、室内が高温になるため、サーバー室には2種類の空調が設置されています。1つはEHP(電気式)で、もう1つはGHP(ガス式)です。今回新調されたのはガス式の空調設備です。

2011年に発生した東日本大震災で、ライフラインが9割程度復旧するまで、電気は6日、ガスは34日掛かったそうです。
EHPとGHPの2種類を設置することで、 災害時にガスや電気が止まってしまった場合の復旧時間の違いにも対応できると予想しています。
また、ガス式は電気式に比べ、消費電力が少なくなります。また、今回機械を新しくしたことにより、ガスの燃費が変わるため、以前使用していた機械より省エネ化に貢献できると考えています。

NSBP 前田さんからのコメント

今回導入された生体認証を、お客様からの要求・仕様に対応できるよう、またデータセンターのセキュリティーレベルを一定以上維持するため、活用していきたいと考えています。
また、JDCクラウドサービスの安定稼働のため、サーバ室の室温管理は大きな要素の一つです。サーバ機器の稼働に支障をきたすことない環境を維持できるよう努めたいと考えています。